清々しく生きるために、暮らしの澱みを解消する
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清々しく生きるために、暮らしの澱みを解消する

parkで取り扱いがはじまりました、典型プレートやCooking & Serving spoon。
デザインを手がけるのは、Table soy sauce(ガラスの醤油差し)が人気の Luft・桶田千夏子さんです。
典型プレート、Cooking & Serving spoon、Table soy sauceはそれぞれ異なったアイテムですが、すっきりとしたシンプルの極みのようなデザインはどれにも共通しています。
使う、洗う、置いておく、といった全ての場面でストレスのないプロダクトたち。
今回は典型プレートのお話しを主に、それらを形にする感性や、生まれる工程について伺いました。


業務用と作家ものの間を取り持つ、新しい器。

park | Luft・桶田千夏子さんインタビュー

-典型プレートが生まれたきっかけを教えてください。

古くから陶磁器の産地である瀬戸において、瀬戸焼のイメージを模索する取り組みが、瀬戸の窯業組合でされていました。
ある年、ワコールアートセンターによる、デザイナーと窯元とのマッチングプロジェクトで、瀬戸の双寿園という窯元とお仕事をご一緒することになりました。
双寿園さんと何に取り組もうか…と考えたときに、以前に骨董市で入手したお皿を思い浮かべたました。
それは、戦後、海外の航空会社の機内食のための食器として、美濃や瀬戸界隈で製作されていた、白い、或る意味、何の変哲もない、平たいお皿でした。
現在でも、白い業務用の器は世の中にたくさん出回っていますが、それを家庭の食卓に持ち込んだとき、作家ものの器と取り合わせたとき、そのいわゆるザ・業務用の器の良さが発揮できない局面があるように思い、その間を取り持つような佇まいの器を新たに設計・製作する必要性を感じました。

瀬戸焼とは?を考えるにあたって、かたちや特徴的な釉薬というよりは、瀬戸で産出される良質の白い粘土の美しさをそのまま表すようなことをしたいと思いました。かたちとしては何の変哲もない、ただ、その中でも、白の際立つような冴えた釉薬の色合いに調整することや、白の中でも光と影のラインが出るような、気配のあるかたちを目指して、取り組みました。

典型プレート誕生

park | Luft・桶田千夏子さんインタビュー

そんな経緯で取り組み始めたとおっしゃる器の設計。
典型プレートと称しているのは、Luftで共に活動される真喜志さんが以前から関わってらした「典型プロジェクト」がその取り組みをお受けになり、その中で、瀬戸での器の部分を担ったからだそうです。
瀬戸から始まり、現在拠点を置いてらっしゃる沖縄でもスタートしました。それが、Erdeのシリーズです。(parkでは初冬よりお取り扱い予定)
Erdeのシリーズは、沖縄本島南部、糸満市の窯元である糸満工芸陶苑さんとの取り組みから始まり、栃木県益子町の郡司製陶所の協力のもと、製作されています。

 

-瀬戸、沖縄、栃木で製作される器たち。それぞれに生まれる思いを聞かせてください。

Erdeのシリーズも、典型のシリーズも、取り組むにあたって大切にしているのは、作家ものと業務用の器との間を取り持つような存在を生み出す、ということ。気に留めなければ気に障らない、気づいたらいつも手にとってしまうような器。盛り皿になったり、取り皿になったり、主従入れ替わることのできる器。家族が増えたり、割れてしまったりしても、買い足せる、そんな状況を作りたいと思いました。
Luftとして心がけているのは、空間の設計においても、物の設計においても、余白や間を大切にすること。
存在としてそこに在るけれど、他の物や状況と取り合わせたときに、あまり強い存在感を発さず、時に気配を消すような物。そんな物が作れたらと思います。

 

小さな澱みを解消すること

park | Luft・桶田千夏子さんインタビュー

park | Luft・桶田千夏子さんインタビュー

桶田さんにとってのプロダクトデザインの仕事は、暮らしの中に潜む小さな澱みを解消することで、そこから波及していくように、滞っている何らかの状況が解消され、誰かの暮らしが楽になる、その一助となるようなものを発想することだとおっしゃいます。
ガラス製品、金属、陶磁器しかり、桶田さんのデザインするものの潔さの理由が、分かった気がしました。シンプルに心地よく暮らすために、そぎ落とすこと。その結果から生まれるインスピレーションを、私たちがしっかりとキャッチし、選ぶこと。食べ物、生活道具、衣類、全てにおいて、選ぶことの大切さを改めて教えていただいたような気持ちです。

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