Kijirushi Exhibition Desk Show – 溝上さんインタビュー
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Kijirushi Exhibition Desk Show – 溝上さんインタビュー

暮らしと仕事

もう10年以上のお付き合いをさせていただいているKijirushiファミリー。我が家と同じように、子育て真っただ中の日々を送りながら、仕事・お店を営む彼らに、勝手ながら深い親近感を覚えています。
Kijirushi溝上吉郎さんの作る家具や道具は、使い心地の良さやデザインの潔さそのままに、お一人からご夫婦に、そしてお子さんが生まれるという時間の流れと共に少しづつ変化しているように感じています。
今回1年ぶりとなるKijirushi展で皆さまにご覧いただくのは、その象徴となる家具のひとつである、デスクたち。子どもの学習机として、また書斎の机や化粧台としてなど、一生暮らしに寄り添ってくれる頼もしく美しい家具を展示いたします。
Kijirushi展を迎えるにあたり、暮らしのこと、仕事のこと、そして今回の展示の主役であるデスクのこと。溝上吉郎さんと、奥様の良子さんにお話しを伺いました。


park | kijirushi exhibition desk show 木印デスク展

Kijirushiのものづくりは、溝上さんお一人で始まりましたが、ご家族が増え、暮らしが変わりゆく中で心地よい変化を遂げているように感じています。ご自身で、またご家族から見て、そのような感覚はありますか?

溝上吉郎さん(以下 吉) 想像力が豊かでないので、必要なもの、自分たちにリアルなもの作りなんだと思います。家族が増えたり子供が成長するに従って、必要になるもの、あると助かるものを作るようになっている事が自然な変化な気がします。

溝上良子さん(以下 良) 子どもが産まれればベビー用の家具ができたりテーブルが大きくなったり学習机ができたりと子どもの成長と共に、またお客様の声からKijirushiの家具は生まれていっています。


家具や道具を作り、お店を切り盛りし、ご飯を作り、子どもの成長に寄り添い、働く父と母の日々は目まぐるしく過ぎていくのではないでしょうか。Kijirushiのお店の在り方は、暮らしと仕事が密接しているというか、切っても切り離せない距離感というか。暮らしの中の仕事=仕事の中の暮らしというイメージが強いですが、仕事と暮らしとこどもたちとの日々のバランスをどのようにとってらっしゃるのでしょうか。特に大切になさっている習慣や心がけなどあれば教えてください。

吉 もちろん仕事は大切で、それなしに生活は成立しないので、毎日工場に行き製作をしています。でも家に帰ればできるだけ頭は家モードに切り替わってます。どうしても仕事が気になる時には神経質になりますが、それ以外は頭からっぽで過ごしてます。

良 Kijirushiの店でご紹介しているものは、私たちの暮らしそのものだと思います。実際に使ってみて良いもの好きなものだけを選んでいます。子どもが小さいうちは子どもとの時間を大切にしたいので、お店は17時まで、日曜日は基本的に休みにして家族全員で遊ぶ時間を作っています。寝る前に絵本を読んであげる事は私にとっても子どもにとっても好きな時間です。


park | kijirushi exhibition desk show 木印デスク展

家具と道具について

「未来のヴィンテージに」というコンセプトが印象的な家具と道具たち。実際に商品を形にする際に意識している、または好きな年代のデザインはあるのでしょうか。Kijirushiのルーツについて教えてください。

吉 その時々を象徴するデザインがあると思いますし、それぞれの良さを感じますが、洗練されたデザインは自分にはまだ到達できていない領域です。
自分のデザインに関しては、新しい機械やテクノロジーを使う事がないので、できるだけシンプルな素材で、無理のない構造を心がけているのみと言えるかもしれません。
たとえば丸く角を落としたり、角度をつけたり、その加工一つ一つに意味や裏付けが必要だと思っているので、必要最小限のデザインを心がけています。そういう意味でも、簡素である事を美徳として発達したshaker様式の家具に最も憧れ、手本にしていると思います。


park | kijirushi exhibition desk show 木印デスク展

小学生から使って、その先の長い時間、更にはその子どものまた子どもまで使えるような机があったら…。そんな思いを実現してくれるような美しいデザインのKijirushiのデスク。その魅力や、こだわりについて聞かせてください。

吉 長く大切に使ってもらえる机は、贈る人のみならず、作る私たちの願いでもあります。
その机に刻まれた傷や落書きまでもが愛着となり、思い出も含めて使い、受け継がれていけたら、その家具はとても幸せだろうなと。
なので、できるだけ流行に流されない、丈夫でシンプルなデザインを心がけました。
少しですが、天板の装飾や把手が選べるので、自分好みにカスタマイズする楽しみも感じてもらいたいです。


park | kijirushi exhibition desk show 木印デスク展

Kijirushi のこれからについて教えてください。

吉 新しいアイテム作りのモチベーションが上がっているので、今後少しずつ形にしていければと思っています。また、より日常生活に寄り添ったアイテムの展開にも興味が向いています。ゆっくりですが、より良く変化して行ければと思っています。
良 もっとたくさんの人にKijirushiを知ってもらい使ってもらえるようにしていきたいです。

ありがとうございました。


Kijirushiの家具の魅力は、ごく自然な日々の営みが生み出したものばかり。暮らしの中の用途にまっすぐな目線を向けているからこそ存在するのだと感じました。そのひとつひとつの商品が生まれるまでには何度も改良され、使い心地の良さが追及されています。日々木材と向き合ってその経年変化も熟知した職人だからこそ、未来にどんな変化を通過していくのか想像できるのですね。長い時間の流れを共にする家具はそんな信頼のおける職人さんのものを使うことができたら、部屋に佇む風景もあわせ、かけがえのない温かな空間と時間が生まれそうです。

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